居室の天井高さは、建築基準法では2.1m以上必要とされており、一般的には2.4~2.5mが用いられていることが多いです。建具(扉)の高さも今は2mが一般的です。
昔は天井高さは2.2mくらいだったり、建具(扉)の高さも1.8m等、今より低いものでした。
日本人の平均身長も高くなり、また、欧米の暮らし方が入ってきたことにより、床に座る生活からテーブルやソファを使う生活になったことも天井高さが高くなったことに関係しています。
天井高さを高くできることをウリにしている会社もあれば、あえて天井高さを抑えることを推奨している設計もあります。ご自身が求めるものを基準に、天井の高さも検討してみてはいかがでしょうか?
天井が高いメリット
開放感がある空間ができる
横にも縦にも広がるため、開放的で、スキップフロア等の間取りも可能に。
部屋を明るくできる
窓を大きくとったり、吹抜けを設けられるため、光が奥まで届きやすい。
デザインやリフォームの幅が広がる
高さがあることで選べる照明や造作家具もある。
天井が高いデメリット
狭い空間では逆効果の場合もある
高さと幅がアンバランスだと狭さを強調してしまうこともある。
光熱費の心配・建築コストの増額
天井が高くなると、単純に温めたり冷やしたりする容積も増えるということ。また材料も多く必要になる
天井が低いメリット
落ち着きのある空間ができる
立って生活しない空間は、座ったり寝たりした状態からの天井高さを重視したほうが落ち着くことも。
バランスが取れた内観・外観
天井が高くなると重心も上がるため、間延びした印象になる場合がある。高さと幅の均整がとりやすい。
光熱費・建築コストが抑えやすい
天井が低くなれば、単純に容積も小さくなる為、光熱費を抑えやすく、材料も少なくなる。
天井が低いデメリット
圧迫感を感じる場合もある
身長や感じ方にもよりますが、低い天井に圧迫感・狭さを感じることもある。
高さ制限がある(照明・家具等)
物理的に低いので、家具よっては入らないものや照明が当たってしまうことも。照明そのものも限られる。
天井高さひとつでも、人が受ける感覚やデザインバランスも異なりますし、様々な費用や暮らし方にも影響してきます。
コンパクトに建てて、広々暮らすことの工夫としても、天井高さのメリハリは大切です。
ちなみに…
アート・宙では、エアパス工法を採用することで、各部屋・上下階での温度差が無いような工夫をしており、天井が高いデメリットのひとつ「光熱費の心配」を補っています。ご興味あれば、ぜひお声掛けください。