「バイオフィリックデザイン」をご存じですか?
今、世界中で注目されている建築デザインの1つです。日本のみならず、世界が地球環境問題の解決に向け積極的に取り組んでいる現在、家づくりにはぜひ知っておきたいものですね。
地球にやさしい建築デザイン、詳しく説明したいと思います。
■バイオフィリア
エドワード.O.ウィルソンというアメリカの生物学者が、「バイオフィリア」を提唱したのは、今から40年ほど前のこと。人間には、自然とつながりたいという本能的欲求がある、という概念のことです。
特に近代化が進む都市部では、ビルが立ち並び、人工的な環境が広がります。バイオフィリアの概念で言えば、自然とのつながりを本能的に求めているわたしたちは、そうした環境の中で無意識にストレスを感じ、仕事やあらゆる活動のコストパフォーマンスが落ちているというのです。
■バイオフィリックデザインを積極的に取り入れる企業
GoogleやAmazonなど、大手海外企業はすでに、このバイオフィリックデザインを取り入れたオフィスづくり、オフィスの緑化をしています。観葉植物の設置、床の芝生化など、可能なだけオフィスに緑を取り込む工夫です。
ただ自然保護や環境問題対策の観点だけでなく、従業員の心身のケアから稼働効率を上げ、企業の生産性を高めることを目的としています。
近年は多くの日本企業がそれに習い、バイオフィリックデザインを取り入れています。
■一般家庭にも普及
SDGsやカーボンニュートラルなども相まって、企業の率先した採用により広まりつつあるバイオフィリックデザイン。一般家庭の家づくりにも、その採用が見受けられるようになりました。
室内に観葉植物を設置したり、庭に草木を植えるというシンプルな緑化ではなく、あえてその場所その箇所に、植物に限らず様々な自然素材を置いたり使ったりする。そうした事例が見られるようになりました。
■アート・宙のバイオフィリックデザイン例
リビングのフローリングに、ラグの代わりに敷いた畳。
特別その一室を設けずとも、和室のようなくつろぎと、い草の香りに包まれ、心地よい空間ができました。
マンションリフォームをさせていただいたこちらのお家では、テレビボードの背面に石材を使用しました。植物だけでなく天然石などの採用も、山や河原の光景を思い起させる自然素材の1つです。
また、和を追求されたこちらのお家の玄関では、白玉石と竹の組み合わせに、和の趣を感じられます。
外から玄関に向かうアプローチの石畳の一部には、炭を使用しています。室内だけでなく、外構にもこのように天然材が使われると、人工的な印象が一層薄れ、自然に身をおいているような安心と癒しを感じます。
天然材にこだわった家づくりを行うアート・宙では、その素材の様々な使い道、活用方法をご提案することができます。
建築において、これからますます普及していくであろうバイオフィリックデザイン。
人間が本能的に求めている自然とのつながり、バイオフィリアを反映した家づくりを、わたしたちと一緒に考えてみませんか?